インド経済の中心地ムンバイは、「天国と地獄が隣り合わせ」と称される魅力的な大都市です。人口はインド第二位を誇り、「ナマステ」の挨拶で始まる日常風景の中に、北インドとは異なる礼儀正しさと大都市特有のよそよそしさが共存しています。この記事では、そんなムンバイの見どころから実用的な旅行情報まで詳しくご紹介します。
屋外洗濯場を見学してみる
ドービー・ガート(Dhobi Ghat)は、ムンバイの名物スポットです。ここは屋外洗濯場で、「ドービー」と呼ばれる洗濯職人たちが、ムンバイのホテルや病院のリネンを洗濯して生計を立てています。洗濯物を振り回してコンクリートや石に打ち付ける独特な方法で洗い、乾燥後には宅配まで行うんです。100年以上の歴史があり、5000人以上が働いているそうですが、近年は洗濯機の普及で仕事が減少している現実もあります。黙々と作業する人々の姿は、見ていて考えさせられますね。
高級ホテルで贅沢体験してみる
ザ タージ マハール ホテル(Taj Mahal Hotel)は、ムンバイ港の中心地に位置し、インド門の隣にあるムンバイのシンボル的存在です。ここのロビーは本当に素晴らしいんです!織物、木彫、陶板、細密画など、インドの様々な手工芸の逸品が惜しげもなく飾られていて、工芸品好きなら何時間でも楽しめます。出張で疲れた体も、この空間に戻ると自然とほっとできるような、そんな癒しの場所なんですね。
世界遺産の駅を散策してみる
チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅は世界遺産に登録された現役の駅舎です。遅延やキャンセルはよくありますが(笑)、それも含めてインドらしさですね。内部はまるで大聖堂のようで、ゴシック様式の美しい建築が見どころです。ムンバイ最大の駅でセントラルラインの起点でもあり、コンコースはヨーロッパの古い駅のような趣があります。外に出て駅舎を見上げると、手の込んだ装飾が施された豪華な建物に圧倒されますよ。
歴史ある裁判所を眺めてみる
ボンベイ高等裁判所(Bombay High Court)は、英国植民地時代の1878年に建てられた、インドでも最古の高等裁判所のひとつです。コロニアル建築の要素が現代的なムンバイの街並みに上品なアクセントを与えている、貴重な建物なんですね。
本場のインドカレーを堪能してみる
ムンバイでは本格的なインドカレーが楽しめます。チキンやマトン、豆類はもちろん、日本では馴染みのない魚のカレーもあるんです。ほうれん草カレーはヘルシーで美味しくて、辛さも種類によって様々です。それぞれスパイスの配合が異なるので、奥深い味わいを体験できますよ。
旅行の基本情報を確認してみる
日本からのアクセス
日本からムンバイまでは直行便で約10時間です。香港、バンコク、シンガポール経由の乗継便もあります。
ベストシーズン
ベストシーズンは乾季の10月から翌年3月まで。春や秋の服装で行けるので、荷物も軽くて済みますね。
治安について
強盗や泥棒などの被害は、危険な場所を避けて注意を払っておけば、それほど恐れる必要はありません。夜間は出歩かない、知らない人についていかない、荷物から目と体を離さない、列車やホテルでは荷物にチェーンロックをかける。これを徹底すれば、よっぽど運が悪くない限りは被害に遭うことはありません。
市内での移動手段
メトロ(地下鉄)
大都市には地下鉄があり、運賃も安く主要な場所を通っているため便利です。インドで頻繁に起こる渋滞を回避できるので、うまく活用すれば旅行が非常にスムーズに進められます。車内はきれいで英語表記もあり、女性専用車両もあるため快適ですね。
タクシー
ネットが使える環境なら、時間・場所を指定して予約すると定刻に来ることがほとんどです。料金も良心的で、早朝や深夜で交通手段がない時にとても便利です。
オートリクシャー
街中を走っているので、必要な時にすぐ捕まえることができます。メーターがあるので騙されることは少なく、行きたい場所がピンポイントの場合に便利な移動手段です。
英語での旅行
英語も公用語のため、英語がわかれば途方に暮れることはまずありません。かなり地方に行かない限り、英語が通じないことはないでしょう。コミュニケーションの心配はいりませんね。